後腐れなく仕事を辞めるのは、意外と難しいものです。退職するとなれば、少なくともそのとき取り掛かっている仕事は終わらせなければなりませんし、終わらないとすれば引継ぎなどの面倒なこともしていかなければならなくなります。
同じ業種や職種に転職するとなると、また別の意味で退職しづらい状況に陥るかもしれません。次の仕事が決まってから転職するのが一般的ですが、次の仕事が何かを言ってしまうと、のちのちいろいろなことを聞かれたり、技術流出のような問題なども出てきかねず、円満退職するのが難しくなってしまうかもしれません。なので、円満に退職するためには、たとえ次の仕事が決まっていても、できるだけそのことについては言わないようにするのが良いでしょう。
退職理由を報告する義務はないので、いたずらに口を滑らせないように気を付けておくと安心です。もし退職することを決めたら、少なくとも2か月くらい前には退職の意志を伝えておかなければなりません。会社というのは急に辞められるものではありませんし、社会人として最低限の礼儀を尽くす必要はあります。バタバタした状況の中で退職するのはとても後味の悪いことですし、会社にも大きな迷惑をかけてしまいます。どんなに嫌な会社であっても、それまで雇ってくれていたという意味では恩師でもあるわけですから、礼を失することのないように気を付けましょう。後腐れがなく円満退職ができれば、次に向かって前向きになることもできます。