「立つ鳥跡を濁さず」と、昔の人も言っています。仕事を辞めて次の仕事にかわるときは、可能な限り円満退職することが望ましいです。雇用者側と労働者の双方が納得したうえで、スムーズに引き継ぎを終えて職場を離れることで、後々に恨みを残すことなく新しい仕事に向かうことができます。
退職後に心機一転、新しい職場に移ったつもりでも、前職と同じような職種の仕事に就いた場合、かなり高い確率で前の職場の上司や同僚と出くわす場面が出てくるはずです。自分が思っている以上に世間は狭いものです。いつ、どこで、前の上司にばったり出くわす、という状況に陥らないとも限りません。そんなとき、円満退職していないと、お互いに気まずい思いをするはずです。新しい職場の上司に、前の職場でのことをあることないこと尾ひれをつけて告げ口されたりしたら、新しい仕事に支障をきたすこともあるかもしれません。
仕事を辞めたいと思うのですから、どうしても我慢できない理由があるのでしょう。それでも、一時の感情で不平不満をぶちまけたら、そのときはすっきりしても、一度口から出た言葉は取り消すことはできません。誰と誰がどこで繋がっているかわからないのですから、用心するに越したことはありません。退職理由には、できるだけ不平不満を並べずに、「キャリアアップを目指したい」とか「夢を実現させたい」等、前向きな姿勢を見せつつ「個人的な理由」を伝えましょう。できるだけ、職場の上司に納得して送り出してもらえるのが一番です。敵を作らず、味方を増やすことが、その後の人生にプラスに働くものです。